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ZARAのファスト戦略…ZARAがファストファッションである所以

”ZARA”はH&MやGAPと一味違います!
”ZARA”はザラではないのです。

高級感とクールさ
- 目 次 -
ZARAのファスト戦略
ZARAの苦戦について
ZARAのファッション性とAnnual report
ファストファッションを比較!
”H&M”のファッションとAnnual Report”ZARA”のファッションとAnnual Report”GAP”のファッションとAnnual Report





 
ZARAのファスト戦略!

ZARAは他のH&MやGAP、GUとはまた
一味も二味も違った展開をしています。
ここではZARAの
@デザイン⇒A製造・物流⇒B店舗⇒C顧客目線
の流れを追いながら、
ZARAの”ファスト戦略”を見ていきます。






・ ZARAの企画デザイン面から…
@ 企画デザイン  

”ZARA”と言うと、
”高級感があってクールでカッコいい!”
そんなイメージがあります。

高級感とクールさ


ショップ構えから、
高級感があってブティック的な感じがします。


実は昔付き合っていた彼女が”ZARA”が好きで
よくショップに付き合わされていたのですが、
他のファストファッションと比べるとちょっと敷居が高い感じです。


では、
なぜクールで高級感があるかと言えば、

それは、
パリコレやファッションショーのトレンドを参考にしているからなのです。




トレンドをリサーチする(市場調査)。
そして、
デザイナーがデザイン(企画)をする。
※約100人のデザイナーがいます。



もちろん各国のトレンドや市場の動向も調査しています。

ZARAのファッションがクールでカッコいいのは、
パリコレなどファッションショーのトレンド(流行)を取り入れているからなのです。




(↑これはZARAのシックでクールなイメージをそのまま表した様な動画です)


それから”デザインした商品を、
どのタイミングでどのくらい生産するか”など
バイヤーを交えて決定し製造段階に入ります。

ミーティング
デザイナーとリサーチ(市場調査)、
そしてバイヤーの3人がチーム(コマーシャルチーム)を組んで、
チーム単位で決定するのです。



普通の企業は
上の判断によって決定される事がほとんど。
”ZARA”は
それぞれのチーム単位で決定します


決断が速いから企画から製造、
そして店舗に並ぶまでのサイクルが早い
のです。
















・ ZARAの製造、物流は…
A 製造・物流

ZARAはスペインの企業です。

本社はスペインのどこかと言うと、
ガリシア州ラ・コルーニャ県アルテイショ(Arteixo)にあります。

田舎の方なんですね!

服の製造
”ZARA”は新商品のサイクルを早くするため、
製造は自前で所有している製造工場で作っています。

主に本国(本社の隣接している)。
もしくは、
近くの国(主にヨーロッパやアフリカ周辺)です。


スペインはヨーロッパでも比較的人件費が安い方で、
アウトソーシング(他社へ委託)はほとんどしていないのです。

他のファストファッションが基本委託が主流なのに、
ZARAは自前が基本なんですね。

製造も物流もほとんど自社で行っているのです。


”ZARA”は多少コストが高くなっても、
新商品のサイクルを早める事を優先しているのです。

ー ZARAの開発から店舗までの流れ ー    
     
 
 (本社)
・デザイン
・企画  
   (製造工場)
・製造
  (物流、配送)
・商品を集め
・梱包〜出荷 
(配送) (世界中の店)
 スペイン
ラ・コルーニャ
  本社周辺、
ヨーロッパ・アフリカ
   ラ・コルーニャ
その他3か所の倉庫
  約1600店舗以上 
      企画・製造そして店舗まで約2週間で送られます
・ユニクロでも約1か月かかるところZARAはその半分
 

工場で製造した商品はまず
ラ・コルーニャにある巨大物流センターに集められます。

そこで仕分け梱包され、
すぐに各国へ(飛行機などで)出荷されます。
飛行機で世界へ…

他のファストファッション企業が、
新興国(中国など)で製造して製造コストを抑えているのに対して、

ZARAは多少コストが高くなっても
飛行機便”で輸送するなど真逆の方向に走っています



なぜか?



すべてはスピード!
…それもすべては
リードタイムを早めるため”なのです。

これによって他社が
企画から店舗まで商品が並ぶのに1か月かかっているのに対して

ZARAはその半分の2週間という短さなのです
(早いときは約1週間で企画から店舗まで届けられる)

でもなぜここまでリードタイムを早めるのか?

それは…


ファッション性の商品を多品種少量生産で製造し
早く顧客に届けるため
です。

⇒これが”ZARAのファスト戦略”と呼ぶ理由です。


この多品種少量生産はメリットとして
少量のため在庫は置かず売れたらお終い(売り切れ御免)

商品の移り変わりが早いため、
次回店に行っても売り切れでないかもしれないという
購入を促す事にもつながっているのです。


また商品の移り変わりが早いという事は、
毎回毎回店舗に鮮度があるのです。

一回行くとまた行きたくなる。
リピーターもできやすいんですね!

多品種少量のためお客にとっても、
他人と服がダブル事もなくオリジナリティが出せやすい。

多品種なので色々な服装のコーディネートが楽しめるのです。


リードタイム…工程に着工してからすべての工程が完成するまでの所要時間。
ここでは製品の企画やデザインから商品が店舗まで並ぶまでの所要時間
















・ ZARAの店舗・立地は…
B 店舗、立地面

ZARAのショップってどこにあると思いますか?


主に”
都心、一等地”に出店する事が多いのです。



現在日本には約50店舗程ありますが、
そのほとんどが新宿や渋谷、銀座、池袋などの都心

またはイオンなどのショッピングモール内などの
人の集まる場所などに出店しています。

本当に目立ついい場所に建っています。

ある程度の人口がいて、
顧客になりそうな人数にならないと出店しないという徹底ぶり。

事実郊外にはほとんど出店しません。

良い場所に出店するから目立つ、
店自体が広告塔になっているのです。


ZARAは基本広告費をかけないのは、
店を広告塔としているからなのです。

だからZARAは広告やコマーシャルをほとんど打ちません。
事実宣伝広告費は売上の0,3%。
他の企業と比べると10分の1の広告費なのです。


つまり
好立地が広告を兼ねているのです。

現在主要都市にある店舗としては…
・新宿周辺…新宿店、新宿南口店
・銀座周辺…銀座店、銀座マロニエ通り店
・渋谷周辺…渋谷店、渋谷公園通り店
・その他は…六本木ヒルズ店、池袋店
















・ 顧客目線での
C 顧客目線で…”いつ買うの?今でしょ!”  

いつ買うの?今でしょ!

ショップに行く女性

ZARAは
多品種少量生産で商品のサイクルが非常に早い

1週間もすれば
店舗の商品がある程度入れ替わるという状態です。

店の鮮度がイイんですね!
実際3週間もしたら全商品が入れ替わります。

一店舗当たりの各商品の在庫も
4〜5点ほどで売れ切れたらそれでおしまい。

早いものだと1週間以内に売り切れてしまうので、
お店に行って気に入った商品があったら、
その時に買わないと次回行った時にはもう売り切れでない…

という事がザラにあります。
(だからZARAというブランド名なのかも…)


選択肢が「今買うか?」「二度と買えないか」の二つしかないのです。

しかもパリコレの様な高いファッション性なのに、
価格が比較的リーズナブルなものが多い。
だから買ってしまうのです。

お客さんの購入意識を促してくれるのです。

こんな事から
ZARAは”いつ買うの?−今でしょ!”なのです。
 

本来人気商品、売れ筋商品ならまた再販する場合が多いのですが、
ZARAの場合は売り切れ御免のポリシー
在庫は置かず、売れたらそれでお終いなのです。
このポリシーによって店舗には在庫がほとんどないのです。



ちなみに何で在庫を置くのが良くないのか?

在庫を抱えていた方が、
来たお客さんの要望に応えられるからと思われそうですが…

でも実はデメリットの方が多いのです。

 ー 在庫を店に置くデメリットとは? ー

・店舗の裏に倉庫を置かないといけません。
その分倉庫スペースが必要になります。
例えるなら
在庫を抱えたら仮に販売スペースが7で倉庫スペースが3になるとします。
でも倉庫がなければ10そのまま販売スペースとして確保できるのです。
在庫がない事で敷地面積を最大限に販売に費やせるのです。

・店の鮮度がなくなる
在庫があって常になくなったら補充を繰り返していたら店は毎回来ても同じような感じになります。
変化がない、つまらない売り場になります。
でもZARAの様に多品種少量なら常に違う商品が登場してはなくなりと入れ替わりが激しくなります。
その分店に入る度に違った売り場になる。鮮度のある売り場になります。
生鮮食品売り場もいつも同じようなもので古い食品があると嫌ですよね!?
食品売り場のファッション店版の様なものです。

・販売スタッフの作業量が増える。

飲食業も週単位やある程度の頻度で棚卸(現在の在庫の数を数える作業)があります。
もちろんファッション店も棚卸をしますが、もし在庫がないなら棚卸と言う作業も極力減らせます。
それに補充の作業や倉庫内の整理など販売に関する以外の作業が増えるのです。

・廃棄率や利益の減少リスクが増える
在庫があるともし売れなかったら値引きなどして価格を下げないといけない。
そうなると定価販売時の利益よりも下がってしまいます。
さらにそれでも売れないと廃棄となってしまいます。
せっかく作っても売れないで処分する。
利益どころではなく、赤字になります。
在庫がなければそういった値引きや廃棄による利益の減少を押さえる事ができるのです。














・ 最後に…
ZARAにも苦戦が…  

世界で躍進中のZARA
でも一つの壁があります。

それが
アメリカへの出店拡大なのだそうです。



一つはサイズの問題。
元々ZARAはヨーロッパの人に合わせて作られたファッションのため、
アメリカだとサイズが合わないのです。

だから企画や製造の段階の手間とコストがかかってしまうのだそうです。


そしてもう一つは、
アメリカの市場の複雑さなのだそうです。
アメリカでファッションに気を使う人は東海岸と西海岸が中心。
しかもそういった地域にはGAPやT.J.Maxxなどすでに人気のブランドが存在しているのです。


アメリカ人にZARAというブランドを広めるには最低でも
300店舗の出店が必要と言われているのです。

でも下手に出店するにもアメリカの地理的な問題があって、
ショッピングモールなどは意外に何もないような場所に
作られている場合が多く、出店の問題も多いというのです。


事実今まで多くのヨーロッパの小売業が苦戦を強いられています。
ローラ・アシュレイ、ベネトンでもかなりの苦戦を強いられているそうです。

果たして今後のアメリカへの出店はどうしていくのだろう?





「ファストファッションを比較!」 へ・
H&Mのファッション  ・H&MのAnnual Report
ZARAのファッション ZARAのAnnual Report
GAPのファッション  GAPのAnnual Report









※ここで挙げている画像はイメージで、実際のものとは異なります。
(画像はPixabeyのパブリックドメインを使用)


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